負けるべくして負けた試合・・・なのか?

今更ですが、昨日の日本代表戦について。

日本代表は海外組も多数呼んでのホーム戦。しかも相手ウズベキスタンは前試合での意図的な警告消しの件で主力5選手が出場停止。 いくら三次予選通過しているとはいえ、この試合を『負けてはいい試合』だと認識した人は1人もいなかったでしょう。 それでいて試合内容・結果共に負けてしまったのですから、今回の敗戦は結構重く受け止めなければならないと思います。

色々課題はあると思いますが、やはり今の日本代表の場合、海外組の存在がプラスにもマイナスにも働いてますね。
プラスの面では海外での経験で個々の実力がこれまで以上にレベルアップしている事。マイナスの面は代表戦での連携やコンディションにおける問題。そもそも日本代表は個の実力で試合を勝つようなチームではありません。攻撃においても守備においてもチームとしての連携で相手を崩す。そういうチームだと思います。勿論局面を打開するには個の力も必要ですが、やはり日本のサッカーはチームワーク。これをおろそかにしていては勝てる試合も勝てません。だとしたら、海外組がスタメンの8割を占めるような今の日本代表の場合、これまで以上に国内組の重要度について今一度認識すべきじゃないでしょうか。

国内組が海外組に劣るかと考えると、決してそうではないと思います。それでも海外組が起用されるという事態は、国内組だけでも充分にアジア相手では通用するという実績が足りないからだと認識されているから。これ国内組がいつまで経っても2軍扱いでは、海外組の選手達には少ない時間で調整・連携の確認・試合で結果を出すという難しいパフォーマンスを毎回強いられる事になります。そうなるのを防ぐためにも、国内組。特に駒野、藤本、柏木、栗原といった面々は海外組を跳ね除けるほどの結果を今後出して欲しいかなと思います。国内組はシーズン前だからとかそういう言い訳は一切無しで、国内組だってやれるぜ!海外なんか目じゃないぜ!っていう意気込みを是非今まで以上に見せてくれることを臨みます。でもアジアのレベルも上がってますし、新興国も出てきてますしね。サウジが最終予選に残れなかったのって何の冗談かなと思いますもん。韓国もレバノンに足元救われたりしましたし。難しい要求かなとも思いますが。

そしてザックJAPANの攻撃への考え方というのはもう一度再考の余地アリかなと思います。 今回のウズベキスタン戦ではマイクがスタメン。後半途中で李が出場していましたが、とかくマイクはこの試合では全くといっていいほど機能せず、李に至っても完全に試合から姿を消す時間帯が多かったように思います。攻撃面での機能という意味では香川―岡崎ラインが孤軍奮闘。長友も精力的に動いていた記憶があります。でもこの程度。

この試合だけではありませんが、マイクが求められているのはボールの起点となる事だと思います。彼の場合足元の技術がある(という触れ込み)ので、味方からのパスを一回きちんと受けて、そこから更に攻撃の起点となってボールを味方に出す。状況によってはもし自分がフリーならばそのまま仕掛けてシュート。スペースがあればドリブルで切れ込んでいくといった選択肢があっていいわけです。今の現代サッカーでは純粋な意味でのストライカーというのは珍しいですし、何より個の力で得点出来るような選手でもないならば、このようなスキルは持っていて当然だと思います。あくまで世界を相手に戦うわけですから、こういう事が確実に出来るCFがザックJAPANには欲しい所ですよね。

過去を振り返ると、韓国戦の李は結構こうしたプレーが出来ていたように思うので、あれがマイクでも出来ればなというのが理想なのですが、ボールがマイクに来てもしっかりと足元に納められず、中途半端になってボールをロスするか、味方に渡しても取られてしまうという場面が多かったように思います。この試合フィジカルの強い相手にプレスを仕掛けられて、思うようにパスサッカーが出来なかったんですが、マイクは体が大きいので、プレスでは動じずに冷静に前線でボールを捌くというのがやっぱり求められていたと思います。単なるCKやFKの標的ではなく、こうしたサッカーが出来ないと、いつまで経っても、李・前田を含めた3人の輪から抜け出せない。体が大きいからフィジカルが強いとは勿論限らないわけですが、その体格は武器なわけですから、少なくとも意識を持ってプレーをして欲しいと感じました。後香川は結構良いプレーをしていましたが、もうちょっと強引にいっても良かったなと思う場面がちょっとありましたね。これについてはまだ今度機会があれば詳しく書きたいと思います。

とりあえず次の最終予選までに日本代表の課題というのは色々見えてきたはずですから、しっかりと修正して欲しいなあと感じた試合でした。 ちなみにW杯予選で日本代表がホームで負けるのは14,15年ぶりだそうです。