あの頃、僕はGBを持って、ポケモンで遊んでいた。

来週土曜日に超人気作品、ポケットモンスターの最新作が発売されます。

初めてポケモンという存在を知ったのは、小学校4年生の時です。 従兄弟が夏休みを利用して、自分の家に遊びに来た時に、ポケモンを持っていて、遊ばせて貰ったのが僕とポケモンとの出会いでした。 初めて命令したポケモンフシギソウでした。そんなことまで無駄に覚えています。 そして自分は親に頼み込んでリザードンのパッケージが描かれた、『ポケットモンスター赤』を買い、ポケモンマスターへの道を歩みだしました。 ゲームは基本的にDQとマリオさえあれば生きていけた当時、ポケモンの衝撃たるやそれはそれは計り知れないものがありました。

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RPG全般に言えることですが、自分が冒険しているという感覚を味わうのが、RPGの魅力だと思っています。 ですが、何処かRPGの世界はファンタジーファンタジーとして身近に感じる世界観を持つということは中々出来ず、架空の世界の出来事として捉えている部分もありました(子供の時には大部分の人がやっているであろう、自分の名前を主人公につけるというのを、否とする嫌な子供でした) ですが、ポケモンはその僕の偏見を見事にブチ破ってくれました。どこにでもいそうな普通の男の子がある出来事をきっかけに冒険へと旅立つ。 RPGのオープニングとしては王道すぎる展開ですが、主人公と競い合うライバルの登場、世界中に生息するポケモンを集めて図鑑を完成させる今までにない旅の目的、そして暗に主人公の冒険を予感させる、数々のテキスト。

しかし自分が冒険している!という感覚を最大に味わう要素はなんといっても『じてんしゃ』でした。

今では古めかしいGBの画面で、主人公がじてんしゃを乗り回す姿。 徒歩とは比べ物にならない、そのスピードたるや、初めて自転車に乗れたとき、自分は何処まででも行ける様な、そんなスーパーマンになったと錯覚した時と同じ感覚を僕はじてんしゃ入手時に感じたのです。 じてんしゃで見知らぬ土地へ向かい、ポケモンを相棒にして、数々の冒険を繰り広げる。 そんな今までにないゲームに、僕は大ハマリしました。

ヒトカゲを選んだせいで、ハナダシティのカスミというジムリーダーがトラウマになりました。 ライバルの持っている『ギャラドス』はいったいどうすれば手に入るのか。当時としては不思議でしょうがありませんでした。 シオンタウンのBGMが不気味すぎて、思わずGBのボリュームを下げました。 シルフカンパニーのあまりの広さに泣きそうになりました。 サファリゾーンで『ストライク』と『ケンタロス』が中々捕獲出来ずにいて、根気よく歩き回りました。 マスターボールをどうでもいい雑魚ポケモンに使ってしまったりもしました(確かサイドン) 物語が進むにつれ、道具がかさばってきて、持ち歩く道具の選択に四苦八苦していました。 ポケモンをバランスよく育てずに、オーキドから貰ったポケモンのみを育てて、後はどうでもいいポケモンで埋め合わせをしていました。 四天王だから、ポケモンリーグはワタルで終わりなんだと思っていました。

ネットなどまだ存在すら知らなかった時代。情報交換は専ら学校の友達でした。幻のポケモンミュウの噂も知りました。バグ技、レベル100とか前記したミュウを出す技も試しました。ソフトも何回バグらせたことか。

自分の分身ともいえる主人公を操りながら、次次と現れる強敵に四苦八苦しながら、ゲームを進めて初めて殿堂入りした時のあの感動は今でも忘れません。現実世界では全く自分は変わっていないのに、世界で一番強くなった気さえしました。 現実世界と、ポケモンの主人公の違いは、ポケモンを持っているかどうか。それ以外は全部等身大の自分と変わらない。

ポケモンがここまで皆に愛される理由の根底は、これにあるんじゃないでしょうか。

ポケモンも今や日本を代表する作品ですが、僕らは(20代)はポケモンの草創期から、今や世界規模となったポケモンのその進化ぶりを肌で感じてきた世代です。まだポケモンを遊んでいる人もいると思いますし、もう卒業した人もいると思います。 まだまだ現役という人は、新しいポケモン世界に胸躍らせながら 卒業したけどもっかいやってみようかなという人は、今のポケモンの進化ぶりに驚きながら。

4年ぶりの完全新作となるポケットモンスターホワイト・ブラックにポケモン世代が挑まない理由はないんじゃないでしょうか。

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